SmoothVampsとして、Bob Chilcottの「A Little Jazz Mass」に参加しました。
共演したのはこちら。
「Mass」というのは英語でミサ曲のこと。
Bob Chilcottはイギリスの作曲家。合唱界では有名なようです。
譜面はごく普通のピアノと合唱のかたちでした。
で、注意書きで「The piano part can be played as written or used as a guide. Bass and drum kit can join ad lib.」とあります。
今回はピアノトリオと合唱という編成で挑みました。ピアノパートはコードをふって、即興できるようにしました。ジャズとミサ曲を合体!というと「おお!」とう感じですが、即興とそうでないものを混ぜるというのはなかなか難しいのです。
合わせの時点で気づいたことがあります。
まず、クラシカルなアンサンブル作品を仕上げていく上で、即興パートが含まれているといろいろと不都合が生じる、ということ。
楽譜を解釈しながらアンサンブルを作り上げていくことは、多くの団体で順序立てたセオリーができています。合唱だったらまずは音取り→パート練習→合わせ→仕上げみたいな流れがあるわけですが、即興が入っているといつまで経っても「仕上げ!」という感じにならないのです。
指揮者の先生もたいそう不安に感じたらしく、「ピアノは楽譜通りに…」とおっしゃっていました。
「合唱曲」だと思って取り組むといささか不安定すぎる、「ジャズ」だと思って取り組むとカッチリしすぎる。
指揮者として大変苦心なさったとお察しします。ただし、これはピアノと合唱の合わせの時のお話。
ベースとドラムが入った時はその不安は取っ払われて、イケイケな感じになってました。
リズムが安定するし、即興の不確定さが分散されたからですね。
作曲者としてそのあたりのこと(即興を混ぜること)をどう考えて作ったのだろう?と疑問に思います。
「楽譜を指標としてプレイせよ」という指示は曖昧すぎて解釈の幅が広すぎると感じましたよ。
紆余曲折ありましたが、本番は好評だったようです。
よかったよかった。
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